新聞の歴史

ローマ帝国期にはアクタ・ディウルナが手書きの官報として存在した。紙製としては中国唐代の713年 - 734年頃に作られた『開元雑報』が存在した。16世紀、活版印刷が可能となり、ドイツでニュースを記述したビラやパンフレット形式の印刷物が出版されていた(フルークブラットなど)。これらは不定期であった。1605年、世界初の週刊新聞「Relation」が、ストラスブールでヨハン・カロルスによって創刊され、1650年、世界初の日刊紙[『ライプツィガー・ツァイトゥイング)』(週6日)が創刊された。17世紀半ばには、ニュース本が定期的に出版されるようになった。特にイギリスでは清教徒革命や名誉革命を通じてニュース出版が発展し、日刊新聞や地方週刊新聞も出版されるようになった。18世紀には、いろいろな新聞を読み放題のコーヒー・ハウスが登場した。裕福な商工業者であるブルジョワジーが新聞を元に政治議論を行い、貴族のサロンと同じように論壇を形成した。

こうして新聞が一般化した18世紀に入ると、アメリカ独立戦争フランス革命などの市民革命が起きるようになるが、この過程で新聞は世論の形成に大きな役割を果たし、樹立された新政府においては自由権の一部として法的に言論の自由が認められるようになった。