essay

 

I. 自然の下僕かつ解釈者たる人間は、自然の振る舞いに対する事実、又は思考の中に観測できた事だけが実行、理解可能である。これを超えては何も知ることができないし、何も行うこともできない。

II. 人間の素手にせよ、理解力にせよ、それだけでは、十分な結果をもたらすことは不可能である。道具や補助器具を利用してこそ仕事は成就される。しかし、それらは手だけではなく理解力にも必要とされている。手のうちにある道具が機能をもたらし、手を導くように精神の道具も理解力と注意力を補強する。

III. 人間の知識と力は一致する。というのも、原因を知らなければ結果を生み出すこともできないからである (Scientia et potentia humana in idem coincidunt, quia ignoratio causae destituit effectum.)。自然を支配するためには自然に仕えなければならない。思索における原因は、作業における規則に対応する。

IV. 仕事を成し遂げるために人間ができる唯一のことは、自然の実体をまとめたりばらばらにしたりすることだけである。残りは自然の性質によって自然の内部でなされる。

 

第一問 作者の論点を記述せよ。