玩物喪志 

書経』旅獒  殷の紂王を誅滅して周王朝を樹立した武王の元には諸国から貢物が集まり、旅の国からは獒ごう(身の丈四尺に及び、人の心を解する大犬)が献上された。武王は大いに喜んだが、重臣の召公は武王が珍獣に心を奪われて国政を疎かにしては国が滅ぶと懸念し、以下のように説いて武王を諫めた。

 

玩人喪德、玩物喪志。 【訓読文】 人を玩べば徳を喪ひ、物を玩べば志を喪ふ。