ホー・チ・ミン

ホーの風貌、また腐敗や汚職、粛清に手を染めなかった高潔な人柄は、民衆から尊崇を集め、そして愛された。晩年は南北ベトナムの両国民から「ホーおじさん」(Bác Hồ、伯胡)と呼ばれた。一方、反共の南ベトナムからの難民が大多数を占めるベトナムアメリカ人や他国のベトナム系移民からは、「ベトナムを武力によって共産化した首謀者」として憎悪の対象と見られている。例えば現ベトナム政府の要人が訪米する際には「ホー・チ・ミンは殺人者」などというプラカードを掲げられたりする。美作市でホーの像が寄贈され公共施設においたケースでは元難民などの在日ベトナム人グループが美作市を批判した。死後40年以上経過するが、ホーの評価は二極に分裂してまだ定まっていないのが現状である。